She’s Electric – Oasis 和訳と紹介

Oasis キュートで楽しげなポップ・ラブ・ソング。

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「彼女は刺激的だ。俺も刺激的になれるかな?」

サウンドについて
イントロからめちゃくちゃ可愛いです。いきなりキー下がるけど(笑)。時折入る Ⅵ♭-Ⅶb-Ⅰ のコード進行はロックンロールではよく見られるコード進行です。こういうコンパクトなロックンロールテイストが綺麗にハマるとかっこいいですね。アウトロはこのコード進行の繰り返しになっています。そう、アウトロ。これはビートルズの “With a Little Help from My Friends” のアウトロを引用しています。相変わらずノエルですね。

歌詞について
She’s Electric“、、、電気じゃないですよ!刺激的とか、ドキドキワクワクさせるようなイメージです。この曲、実はエレクトリックな彼女の描写はほとんどないんです。サウンドの雰囲気と、エキセントリックな彼女の家族の話だけで、リスナーは彼女がエレクトリックだと思ってしまうんですね。絶妙な音楽マジックですね。

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Cast No Shadow – Oasis 和訳と紹介

Oasis セカンド・アルバムで最も美しい音色・メロディ・ハーモニー。

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「彼の魂を奪い、彼のプライドを盗んだ。太陽が照らしても影を落とさないんだ。」

サウンドについて
Wonderwall も素晴らしいですが、美しさでいえば、”Cast No Shadow” がセカンド・アルバムでは圧倒的だと思うんですよね。イントロのストリングスや、ハーモニー、ファルセット・ボイスのコーラス。どれも美しすぎて、ため息が出るほどです。アコースティック・ギターの音やタンバリンの音が目立って、シンバルが控えめなのも耳に優しく、聴き心地がよいです。そして間奏めちゃくちゃかっこいいです。バッチリ聴いてください、、!

歌詞について
いわゆる「普通の人」を歌っているような気がします。愛と生活の公道というフレーズから察せられます。自分の言葉に絡まって、居たくもない場所に繋がれる。そして魂とプライドを擦り減らして、影を無くしてしまう。詩的な表現になっていますが、私たちの周りの事柄から連想できるのではないでしょうか。そしてそんな人生がどうだ、とかいう歌じゃなく、寄り添う歌です。オアシスの出自だからこそ、こんなに優しい歌が書けるんでしょうね。

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Some Might Say – Oasis 和訳と紹介

Oasis ロックンロールのリフと優しいメロディが混ざり合う。

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「誰かが言うかもしれない。あいつにも教えてやれよ。」

サウンドについて
ロックンロールのリフから始まるのは、優しいメロディのポップソングでした。ただのロックンロールバンドじゃないぞって思わせる楽曲です。優しい雰囲気で素敵な楽曲ですよね。歌ももちろんですが、ギターのフレーズがどれもかっこいいです。イントロ、サビ終わり、ギターソロ。ロールしているのに、優しいメロディが最高です。

歌詞について
Some Might Say” は「誰かが言うかもしれない」という意味です。この曲の歌詞は言葉遊びしながら書いた感じがすごくしますね。バースは、誰かが言うこと -> 真逆のこと というスキームになっています。「太陽の光は雷についていく」からの「輝けないあいつに教えてやってくれ」とか、「天国を信じない」からの「地獄に住んでいるあいつに教えてやってくれ」など。自信満々に言ったことを揶揄うような歌詞です。何かを頭ごなしに思い込むことのバカバカしさに気付かされますね。柔軟な心で、自分で考えて生きていくことが大事なんでしょうね。(って誰かが言ってるよ。真逆の振る舞いでうまくやってる人に教えてあげてください。笑)

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Hey Now! – Oasis 和訳と紹介

Oasis アルバム中盤の気だるいテンション。ストレンジな楽曲構成。

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「誰かが “今だ” って言ったのが聞こえた気がしたんだ。」

サウンドについて
気だるいテンションの楽曲です。こういうテンションの曲も歌えるのがリアムの強みですよね。そう考えると、リアムの歌って結構いろんな曲調にハマるんですね…!曲の構成は90年代のロックバンドって感じです、微かなオルタナの空気感。セオリーも何も、気持ちいいように前から音並べてみましたって感じですね。そんな曲でもサビが相変わらずめちゃくちゃキャッチーなのがヤバい。

歌詞について
Hey Now!“は「今だ!」。そのままですね。時間や思い出は通り過ぎて行くし、止めて握りしめておくこともできない。「今だ!」って聞こえただろう、逃げてる場合じゃないぞ。って歌詞です。ポストコーラスの歌詞が好きです。時間は鎖じゃないんだから、恥ずかしがるなよ。「鎖」は縛られているイメージなのか、過去が連なっているイメージなのか。どちらにせよ、過去じゃなくて「今」なんでしょうね。

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Don’t Look Back In Anger – Oasis 和訳と紹介

Oasis セカンド・アルバムから王道バラード。

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「心は離れていく。だけど怒りをこめて振り返らないで。」

サウンドについて
しっかりとした構成、メロディ、伴奏の王道バラードです。オアシスはロックンロールバンドですけど、意外とこういう曲が多いですよね。そして、おそらく初めてリリースされた王道バラードがこの曲です(少なくともアルバムでは)。切なくなるようなメロディ。サビで伸びる高音が感情の高ぶりを演出します。ギターソロもシンプルで、難しいことはしてませんが、最高のグッドメロディですね。

歌詞について
オアシスは名前や曲名にちょいちょい名前入れてきますよねー。サリーって誰やねん、なんて無粋ですね、すみません。”Don’t Look Back In Anger” という曲名ですが、 “Look Back In Anger” というイギリスの戯曲があるので、恐らくもじりでしょうね。ノエルのことだし。Bメロの初めの2行はジョンレノンの引用らしいです。ノエルですね。

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Wonderwall – Oasis 和訳と紹介

Oasis 全てのリスナーが感動し、全てのミュージシャンが嫉妬した傑作。

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「お前は俺を救ってくれる人なんだろう。」

サウンドについて
美しいサウンドと美しいメロディですね。メロトロンの音もハマっています。Bメロのクリーンなギターのオブリなどなど、、語ればキリがないですが、とにかく美しいですね。美しいんですけど、構成も一風変わった感じだし、盛り上がりもないし、誰もがこの曲を好きっていうのも不思議な気がします。いろんな人に、この曲の魅力について語ってほしいです。

歌詞について
Wonderwall” は直訳では「不思議な壁」です。特に意味もないと思うんですよね。元々別の曲名だったという話もあるし、そっちの言葉の方が「意味」は強く持っていたんでしょうね。歌詞の内容も、妻に向けたラブソングという説が有名ですが、ノエル・ギャラガーは「想像上の友達がやってきて、お前を自分自身から救ってくれる話」とも言っていたとか。。バースはあまりよくわからないんですが、バースの終わりからサビにかけて、孤独感や困難やもどかしさなどのリアルな感情に彩られた愛情を感じます。愛情というのは、特に異性愛というわけでもなく、同じ気持ちでいてくれる誰かに対する愛情を感じます。

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Roll With It – Oasis 和訳と紹介

Oasis 爽やかなポップチューン。A-B-Aの王道ロックンロール展開。

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「留まっていられないようなものを感じているんだ。」

サウンドについて
アルバムの中でも群を抜いてポップでキャッチーな楽曲です。Aメロ-Bメロ-Aメロの構成は、例えばビートルズなんかもやっているし、はっきりとしたサビのあるポップスの構成が出来上がるまでの音楽では主流な構成だと思います。なんとなくセブンスっぽい箇所があったり、アウトロはオアシスらしい切なさというか、神秘的な感じの響きがしますね。

歌詞について
Roll With It” で流れにのるという意味があります。自分の道は自分で切り開いていかなきゃいけないという要旨ですね。アウトロでも歌われている “I think I’ve got a feeling I’ve lost inside” から始まるフレーズで、動き出さずにはいられない心の中の動きが良く表れていますね。

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Hello – Oasis 和訳と紹介

Oasis セカンドアルバムの一曲目。始まりを感じさせるイントロ。

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「必ず変わっていくんだ。本当の人生がやってきてハローというまで。」

サウンドについて
イントロのアコギは Wonderwall ですね。ポワッポワッポワッって音、どうしてあんな音にしたんでしょうか。マイナー系のサウンドに乗せたクールなAメロをBメロが綺麗につないで、キャッチーなサビへと続いていく流れは最高にかっこいいですね。ロックンロールとポップスが混ざり合っているオアシス感が出ています。アウトロはパクリです。丸パクリです。音だけじゃなくて歌詞も。

歌詞について
哲学的っぽい歌詞ですね。個人的に好きなバースの後半の歌詞、その一節の「人生はゲームだって、誰も覚えていない」というフレーズ。「覚えていない」って言い回しが、サビの最後の「俺が知っていた人生」に繋がるのかなーとか思いました。天気が〜の下りは、live forever の、「庭が育っているかなんて本当は知りたくない」を思い出します。

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Married With Children – Oasis 和訳と紹介

Oasis ファースト・アルバムを締めくくる、弾き語りのラブソング。

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「君が謝る必要なんてないよ。グッバイ、俺は家に帰るよ。」

サウンドについて
アルバムの最後っぽい、弾き語りの楽曲です。弾き語りと言っても、ギターは二本入っていますけれど。素朴な曲ですけど、オアシスらしいコード進行やアレンジ、メロディになっています。リアムのちょっと雑な、力を抜いた歌い方もちょうどいいですね。

歌詞について
“Married With Children” は「結婚して子供をもうける」という意味です。「実家に帰らさせていただきます!」って感じの、めちゃくちゃ可愛い痴話喧嘩の歌です。男が呆れちゃって、「帰る」と拗ねている楽曲です。可愛いのはCメロですね。嫌気がさしても、どうせ戻って来るんだろうなあと思っているところが可愛いです。まあ、それで戻れなくなっちゃったら最悪ですけどね。。だけど、曲調的にもそんな無粋な考えはやめて、可愛く鑑賞しましょ。

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Slide Away – Oasis 和訳と紹介

Oasis ドラマチックなバラード。アルバムの終盤にふさわしい名曲。

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「お前と一緒に輝く、ただ一人でいさせてくれ。」

サウンドについて
昔この曲めちゃくちゃ好きでした。サウンドも、どのフレーズも、どのメロディラインも全部ドラマチックで、アルバムが終わってしまう寂しさもあって、めちゃくちゃ感動的な気持ちにさせられます。ポール・マッカートニーもお気に入りだって言ってたみたいですよ!マイナーキーの曲調でしっかりとバラードをやるのは、もしかしたらファースト・アルバムならではかもしれません。

歌詞について
昔の恋の歌なのでしょうか。昔から一緒にいる気の合う女性を連想します。”Slide Away” の訳がなんとも難しいです。Slideは基本的な意味は「滑る」で、イディオムの言い回しでもないので。どこかへいく、どういう状態になる、、とはっきりしていないので、行き先より今の状態じゃなくなることに主眼があるんだろうと思い、「抜け出す」と訳しました。

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