One Mo’ Gin – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloの2nd “Voodoo” のグルーヴで、1st “Brown Sugar” のようなポップなサウンド。

voodoo

もう一度お前に会いたい。ジンをもう一杯くれ。」

サウンドについて
久しぶりにこの曲をYouTubeで聞いたとき、 “Brown Sugar” に収録されていると勘違いしてしまった。 グルーヴに違和感を感じ、 “Voodoo” に収録されていたことを思い出す。“One Mo’ Gin”“Brown Sugar” のジャジーさ、キャッチーさを引き継いだ楽曲ださらに “Voodoo” のグルーヴが加わったこの楽曲を好きな人が多いのも納得がいく。

歌詞について
切ないラブソング。別れた恋人を思い出しながらお酒を飲んでいる歌詞だ。3バース目の三行目 “I hope you know that you could call me, girl, when things change ” というフレーズが最高に切ない。サビの終わりを “One Mo’ Gin (=ジンをもう一杯)” で締めるところが渋くてかっこいい。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Africa – D’angelo 和訳と紹介

D’angelo “Voodoo”のラストトラック。低音が薄く、キラキラと輝く綺麗なトラック。

voodoo

「成長していくお前から愛を貰ったんだ。」

サウンドについて
D’angeloの作品でも特に評価の高い “Voodoo” 。その名盤の最後を締めくくるのはこの曲だ。綺麗なシンバルとオルゴールのようなエレクトリック・ピアノから始まり、美しいコーラスのスキャット、逆再生の音まで効果的に組み込まれている。ドラムの音も高音が強く、カラッとした響きで楽曲の雰囲気に貢献している。「美しい」より「綺麗」の方が似合うサウンドだ。メロディと歌が素晴らしいのは言うまでもないだろう。

歌詞について
この曲の歌詞は D’angelo の曲としては珍しい。女性へのラブソングが多い彼だが、この曲は自分の子供に向けて歌っている。子供の誕生、成長といった出来事が彼に自分のルーツを再確認させ “Africa” という曲名が付けられたのだろう。だがこの曲は決してアフロ・アメリカンのことだけを歌っているのではない。遥か昔から人類が繋いできた命のバトンへの敬意が込められており、そこには人種など一切関係ない。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Really Love – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloが魅せる繊細なギターとスモーキーな雰囲気。ジャジーなR&Bソング。

black-messiah

「一晩中抱いていたい。お前を本当に愛しているんだ。」

サウンドについて
2014年末にリリースされたアルバム “Black Messiah” で一際目立ってお洒落な雰囲気を醸し出しているこの曲。壮大なストリングスからスパニッシュギターへと繋がるイントロ、ジャジーなサウンドとD’angeloのファルセットヴォイスが美しすぎる。ヘッドホンで聴いて耳元で囁かれたい。

歌詞について
愛する人のほんの些細な動作を見るだけで、愛を感じてしまう。そんな状態は “本当に愛してる (=Really Love)” としか言えないだろう。 R&Bらしいエロティックな表現も含まれているが、歌い上げてるのはピュアな感情だ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Shit, Damn, Motherfucker – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloのジャジーで渋いネオソウル。

brown-sugar

「なあ、お前、どうして俺の女と寝てるんだ?」

サウンドについて
ディアンジェロはこの曲をライブでやるのが好きだとインタビューで述べている。落ち着いた曲調で、派手な展開もない渋いサウンド。しかし印象的なリフのおかげかキャッチーな印象だ。ライブではハードなアレンジで演奏されることも多い。

歌詞について
歌詞は、女を寝取られた男が怒り狂っているといった内容。どうして寝ているんだ → どうして裸なんだ → どうして血まみれなんだ と展開していく歌詞は狂気を感じる。確かにハードなアレンジが似合う歌のようだ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Spanish Joint – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloのラテン風ジャズファンク。

voodoo

「いい気分にならなきゃいけない。」

サウンドについて
2ndアルバム “Voodoo”から、タイトル通りのスパニッシュなナンバーだ。ライブでも頻繁に演奏されているこの曲は聴いていると気分が高揚してくるアップテンポな曲。”Voodoo” の中でも群を抜いてキャッチーな作品だ。メジャーとマイナーが混ざった雰囲気にワクワクさせられる。ギターソロの後半の入りなどは最高だ。

歌詞について
歌詞は憂鬱な時でもうまくやらなきゃいけないという内容。タイトルの “Joint” とは麻薬のことなのだろうか。しかしドラッグソングでもなさそうだ。気分を高揚させることを麻薬とかけたのかもしれない。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Chicken Grease – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloのPrince風ファンクナンバー。

voodoo

「こっちへ来いよ。 “チキングリース” に合わせて踊ろう。」

サウンドについて
2ndアルバム “Voodoo” から、ライブでも頻繁に演奏されている人気曲を紹介。渋めのファンクだが、ヒップホップに近いサウンドだ。タイトルの “Chicken Grease” とは彼が敬愛するプリンスが用いた言葉で、ある “チキン・スクラッチ” を指している。 “チキン・スクラッチ” とはファンクで必ず耳にするカッティングギターのフレーズのことだ。プリンスは彼の曲 “Sexy M.F.” で聴けるような「チャラララララララ…….」というカッティングを “Chicken Grease” と呼んでいるようで、この曲でも印象的な使われ方をしている。

歌詞について
シンプルなダンスナンバーらしい歌詞だ。手を叩け、足を鳴らせ、ビートを感じろ、踊れ、、、といった言葉が並んでいく。素晴らしい作品において、歌詞と曲は必ず噛み合っていなければならない。メッセージ性が弱い歌詞の方が輝くケースもあるということだ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Untitled (How Does It Feel) – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloが捧げる屈指の名バラード。

voodoo

「お前と一緒に壁を壊したい。」

サウンドについて
この傑作バラードは2ndアルバム、Voodooのハイライトに間違いない。圧倒的なグルーヴとコーラスワーク。リズムの大げさすぎるズレが絶妙に心地良い。特にベースのズレが生み出す効果は必聴だ。”Black Messiah” リリース後のライブツアーでは感動的な演出と共に最後に演奏されていた。

歌詞について
歌詞も非常にロマンチックでセクシーだ。エロティックなのに上品さも感じるのは音楽が優れているからなのだろうか。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Lady – D’angelo 和訳と紹介

D’angelo、1stアルバムの傑作R&B。

brown-sugar

「お前は俺の女。皆に気付かせてやりたいよ。」

1stアルバム “Brown Sugar” から紹介。印象的なリフと美しいメロディ、コーラスワークに心を奪われる。伴奏のピアノがお洒落な響きだが、ヴァースではやはりヒップホップのフィーリングを感じさせる。ここまで深みを持って完成されたR&Bも少ないだろう。彼自身も頻繁にセットリストに組み込むほど気に入っているようだ。歌詞の内容は、モテる恋人への独占欲、嫉妬心だろうか。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Brown Sugar – D’angelo 和訳と紹介

ネオソウルの旗手、D’angeloのデビュー作。

brown-sugar

「ブラウンシュガー、お前の愛でイカれてるんだ」

世界中の音楽リスナーだけではなく、第一線で活躍するトップアーティスト達をも虜にするD’angelo。彼の1stアルバムのタイトル曲である “Brown Sugar” はジャジーで、ヒップホップなR&Bソングだ。あらゆるジャンルを融合させる彼のセンスには脱帽しかない。さらに “Black Messiah” リリース直後のツアーでは、ジェームズ・ブラウン顔負けのファンクに生まれ変わっていた。YouTubeに動画があるので是非チェックしてほしい。

歌詞は “Brown Sugar” という名の女の子へのラブソング。ブラウンシュガーはスラングで麻薬や女を意味する。ドラッグソングでラブソング。ヒップホップ世代のR&Bシンガーらしいリリックだろう。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Sugah Daddy – D’angelo 和訳と紹介

D’angeloの新作ファンクがライブで化ける。

black-messiah

「彼女は言った。私の “パパ” になるなら愛してもあげてもいいわよ」

アルバム “Black Messiah” リリース直後のツアーで、多くのファンが一番圧倒されたのはこの曲に違いない。軽快なリズムとかわいいリフが特徴のオシャレなファンク、だったのだがライブでのアレンジが我々の想像を遥かに上回った。4:00を過ぎた辺りから即興のキメ、ブレイク後の展開は鳥肌ものだ。この曲は是非ライブ版を聴いて頂きたい。”Sugah Daddy”とは若い女に貢いで言い寄る男のこと。いろんな男に貢がれる女への恋の歌だ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む