Wonderland – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches アルバム最終曲。前に突き進むようなサウンドと歌。

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「手を汚さないワンダーランドを生きている。抜け出さなきゃいけない。」

サウンドについて
前へ前へ進むようなエイトビートと、サビに向けて高めていく展開、高低差を使ったメロディライン。サビでビートが半分になって、元に戻る瞬間。クライマックス感がバンバンに出てます。アルバム総じて、楽曲の展開が綺麗な印象がありました。この曲もBメロからサビへの展開が、期待を煽るような素晴らしい流れですよね。

歌詞について
自分たちの生きている環境が “Wonderland” なんですね。手が血で汚れない世界。だけど満足していない私たち。そんな世界から抜けだなきゃいけないと歌っています。空想に耽ったまま生きることはできないけど、地に足をつけたまま先のことを予想することはできない。白か黒かではなく、他の色を見つけて、「夢の中に隠れる」のではなく、本当の人生を歩まなきゃいけない。そんなメッセージを受け取りました。

それでは和訳をどうぞ。

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Really Gone – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 静かに歌い上げるスロー・バラード。終わりかけの恋。

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「私は待ち続ける。あなたが本当にどこかへ行ってしまうまで。」

サウンドについて
アルバムも終盤に差し掛かって、こういう静かな良い曲が入ってくるといいですよね。終盤感が一気に出て、すこし寂しくなってきます。こういう曲はゆっくり、しっかり聴けるので好きです。派手だったり、ノリが良かったりってわけじゃないので、好みもわかれるところだと思いますけど、いいですよね。

歌詞について
終わりかけの関係が、本当に終わってしまうまで、努力し続けると歌ってます。もう終わってしまうことがわかっていながら。寂しいですね。一行目が胸に響きます。自分本位じゃなくて、相手のことを本当に想ってあげられないと出てこない言葉ですよね。私も人のことをちゃんと考えたり、人の優しさに気付けるようにありたいです。

それでは和訳をどうぞ。

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Heaven/Hell – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 物事の二面性をエモーショナルなサウンドに乗せて歌う。

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「これは天国なの?それとも地獄?」

サウンドについて
真剣さが伝わるサウンド。個人的にCHVRCHESのイメージは明るい曲より、こういう雰囲気が強いです。ビートはゆったりとしていて、ベースも八分でべたーっと弾いているけど、ビートを抜いたり、他のエレクトロ音で16分を出したりして緩急をつけてますね。サビで曲名を印象深いメロディで歌うのって意外と難しくて、ちゃんとやっててすごいです。

歌詞について
自分が感じた印象や、学んできたことをそのまま信じることができますか?もしこの文章を読んで、あなたが私がどういう人間かわかったとして、本当に私はそういう人間だと思いますか?恋人が考えていることがわかるとして、本当にわかっていると思いますか?この曲のメッセージの一つにそんな意味が込められているような気がします。

それでは和訳をどうぞ。

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Graves – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 軽快なサウンドで楽天家の恋人を歌い上げる。

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「手放さないでいられるものだけが必要なら、フェアじゃない。」

サウンドについて
軽快で明るいビートです。だけどメロディは少し切なさがありますね。歌詞と一致しているサウンドかな。アルバム全体に言えることだけど、Bメロの使い方が上手ですね。私の友人にBメロ最重要説を唱えている人がいるのですが、やっぱり一番雰囲気出しやすいんですかね。

歌詞について
楽天家の恋人のことを歌っています。”Graves” は墓の複数形。そう考えると一番のバースの一行目、確証がないのに信じていることは死後の世界とかのことなんでしょうか。体を置いていくって続けて歌っています。楽天家で自由人の恋人と、気にしてしまって目をそらせない真面目な私って感じです。個人的に好きなのはBメロの歌詞です。Gravesだと思って聴いても、そうじゃないと思って聴いても、色々考えちゃいますね。

それでは和訳をどうぞ。

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Miracle – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches リフがヘビーでクール。奇跡を探す歌。

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「奇跡は求めてない。だけど、もしも奇跡を感じたら教えてくれるかな?」

サウンドについて
結構クラブ系に寄っていった楽曲だと思いました。Bメロがなくて、リフがサビみたいな構成はEDMから続くクラブ系のエレクトロポップスの定番構成ですね。リフもブレイクがバッチリ決まっていて、ロックっぽいコード進行がハマっていますね。でもやっぱり音色はChvrchesなんですよね。エレクトロ系で音色にここまで印象があるの、すごい強みだと思う。

歌詞について
「奇跡は求めてない」なんて言うくせに、曲中ずーっと求めてますね。暗闇の空に天使を探してるし。綺麗な表現ですね。「堂々と矛盾する」歌詞は、何度か書いてますけど、私の好きパターンの一つです。ちゃんと思いが込められて書かれていれば、一気に感じさせられる感情が大きくなりますよね。奇跡を求めてるなんて言いたくないけど、この愛を奇跡だと思っていて。だけど自分だけじゃなくて、相手にも自然に感じて嬉しいですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Forever – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 軽快な曲に乗せて歌う、深い後悔の歌。

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「いつでもあの夜を後悔する。あなたに言った、憎む、永遠に。」

サウンドについて
アルバム中でも特にアップテンポでポップな曲です。サビの “Forever” の繰り返しとか、本当に明るく、かっこよく聞こえますよね。暗い歌詞を明るいサウンドに乗せるパターンです。重々しい歌にするより、ずっと聴きやすいし、場合によってはスッと胸に入ってきます。言葉も少し別の角度から見えたりします。ポップスの面白いところですね。

歌詞について
バースでは今の気持ちを歌います。許されたくもない。信じてほしくもない。そして、忘れたくもない。プレコーラスでは、後悔していることを歌い、サビで後悔が溢れ出て止まらないかのように、”Forever” を繰り返しています。だけど、喧嘩して、傷つけて、嫌われてしまったらできることなんてないんですよね。何をしても、相手には「多すぎる」。むやみに取り繕って、さらに傷つけるより、何もしないのが正解なんでしょうね。寂しいですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Deliverance – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches ロー・ボイスが響き渡るクールなエレクトロポップス。

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「私の目を見て、何か言いたくなったら。私の目を見て、伝わるように。」

サウンドについて
なんだか神秘的な雰囲気がする曲ですね。使ってる音色は他とあまり変わらないのに。ディレイとか、サビの高音のアルペジエーターとかかなあ。ローレン・メイベリーの低い声がいい!歌メロもワンフレーズが長いメロディが多くて面白いですね。構成もだいぶ洗練されてきて、Bメロはまさにサビの前って感じが出てますね。だけど、やっぱり音色もメロディもChvrches色がすごく出ててかっこいいです。

歌詞について
歌詞もなんだか神秘的。どういう歌なんだろう。1番のバースは自分を見失わないように気をつけるように歌っていて、2番のバースは真剣に向き合う私を信じてって歌っていますね。いろんな物事に逃げずに向き合ってっていうことなのかな。2番のバースの歌詞好きです。真剣に向き合う優しさ。強い人だと感じさせるけど、嫌われたいわけじゃないから、「信じてほしい」んですね。真剣に向き合っている人がいたら、投げやりに好きになったり嫌いになるんじゃなくて、真剣に向き合いたいですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Gun – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 進歩的な雰囲気のする、レトロサウンドのエレクトロポップス。

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「逃げた方がいいわ。あなたを撃ち抜く銃になるの。」

サウンドについて
個人的にChvrchesで一番好きな曲です。雰囲気が普通のポップスじゃないです。ビート、サウンド、メロディどれをとっても他に類を見ないバンドなんですけど、この曲に関してはコード進行に癖がありますね。普通のポップスの気持ちいいところをことごとく外してくる、1小節目に欲しい音を3小節目に持ってきたり、、。とにかく濃すぎて聞いていて絶対に飽きません。ローレン・メイベリーの歌声も素晴らしいですよね。

歌詞について
ローレン・メイベリーのキャラクターにあってる歌詞ですね。解説で汚したくないくらい好きな歌詞です。。「逃げて」「隠れて」って言葉が印象的ですね。余裕というか、クールというか。それでいて強い恋心も表現されている歌詞。Bメロはちょっと可愛いですね。銃になるなんて、どういう気持ちで書いたんだろう。かっこいいよなあ。

それでは和訳をどうぞ。

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Never Say Die – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 圧巻のバラード。壮大なプレコーラスのメロディが胸を打つ。

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「私たちは正直じゃなかったの? 私たちには続きはなかったの?」

サウンドについて
とても壮大な曲ですね。メロディが切ないAメロ、壮大な展開のBメロ、繰り返しのフレーズがすっと胸に響くサビ。Chvrchesがこういうタイプの曲を持っていたら、もう最強ですね。サビのメロはシンプルだし、音色もいつもの古っぽいエレクトロ音が使われているし、ラスサビ後はまさにChvrches節って感じなのに、グッドメロディのシンガーソングライターの曲と同じような気持ちになるバラードです。

歌詞について
たくさんの感情が伝わってくるのに、言い回しや言葉の種類がめちゃくちゃ少ないんですよね。サビなんてほとんど「never ever」なのに、胸を打ちます。二人のすれ違いから、崩れてはじめた関係を歌っています。バースは質問文ばかりなんですが、相手に投げかけてばかりではないことがグッドです。

それでは和訳をどうぞ。

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Graffiti -Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 王道構成でChvrchesらしいメロディに乗せて、終わった恋を歌う。

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「小部屋中に私たちの心を落書きした。」

サウンドについて
Aメロ、Bメロ、サビの流れで、サビの終わりを繰り返すポストコーラス。エレクトロ系のポップスの王道構成だけど、Chvrchesのメロディはやっぱり特徴があって、よくあるポップソングというより、よくあるChvrchesのバラードって感じに聞こえますね。サウンド、音色ももちろん特徴的だけどね。このライブ動画、歌い出しのメロディが少し外れてて(低い?)、不安定な感じがかっこいいですね。ローレン・メイベリーは元々オルタナティヴ畑の人だし、ただのエレクトロポップじゃねえぞ感が個人的に良いです。

歌詞について
終わった恋を振り返って、あの頃の二人は幼くて、何もわからなかったと歌っています。”Graffiti” とは落書きのことで、サビに「バスルームの壁中に二人で落書きをした」という描写があります。日本語でグラフィティといえば、路上の壁とかに書かれた落書きをイメージしますよね。あの頃の二人の心は、綺麗な水彩絵の具で丁寧に描かれたのではなく、落書きのように拙さを持って、心のまま、狭いバスルームに描かれたんですね。

それでは和訳をどうぞ。

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