Hard Times – Paramore 和訳と紹介

Paramore 可愛らしいサウンドのダンスポップ

after-laughter

「そしてどん底まで落ちてしまう!」

サウンドについて
全体としてディレイの掛かったギターサウンドの不思議なフレージングや、四つ打ちでダンサブルなビートから、昔のインディーミュージックを連想させられる。リフでもサビ終わりのシャウトだったり、こっそりたくさん音を重ねているから、スカスカになりそうなフレージングでもリッチ感が出ている。サビのコード進行は三つめのコードが今っぽいと思う。(Ⅱ → Ⅵ) → (Ⅰ → Ⅳ) と、一度マイナー系のコード進行で解決する進行の直後に、同じようなメロディで メジャー系のキーから進行させている。これはチャーチズもやっている今っぽいコード進行だ。

歌詞について
文字だけ読むと結構ネガティヴな歌詞だと思うんだけど、ポップなサウンドに乗ると、ジョークめいた感じと楽観的な印象のポジティヴな歌詞に思える。暗い曲に暗い歌詞を乗せるな、とよく言うけど、確かに楽しいサウンドに乗せるとハードタイムも乗り切れそうな気分になる。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Lust For Life – Lana Del Rey 和訳と紹介

Lana Del Rey 重厚なサウンドの慈愛に満ちた楽曲

lana-del-rey
「生への渇望。あなたと生きていたい。」

サウンドについて
バスドラム、ベース、シンセ…と重厚感のある低音が印象的なサウンドと、ファルセットが印象的なボーカルの対比が美しい。メロディ、コード進行もどこか切ないが、楽曲全体として、とても愛おしい気持ちが込められているように感じる。澄んだ水底に差し込む光を全身で浴びているような、スローモーション(まさにstolen moments) な世界を見させられる。ちょっとテクニカルなことを言うなら、Aメロ、Bメロなどとよく言うが、それでいくとこの曲にはメロが5つある。楽曲の壮大さを生み出す一因になっているのは間違いない。

歌詞について
曲名は「生への渇望」。「あなたと二人きり」「ボーイフレンドが帰ってきた」「こんなにも今夜を楽しんでいる」等々..幸せの理由のようなものを歌う一方で、自分の人生を投げ出さないことを強く歌っている歌っていると思う。5つのメロ、それぞれでカードをめくるように情景の変化を感じる。その全てが紡ぎ出す「生きること」へのイメージは、どんなに上手な言葉よりも、Lana Del Rey の心の中のイメージに近いだろう。「Like July forever」「There’s no more night」「Blue skies forever」などの現実を超えた表現もとても美しいし、なにより楽曲にあっている。和訳に関して補足、今回、 “keeps us alive” を「あなたと生きていたい」と訳した。直訳だと「私たちを生きたままにしてほしい」となるが、 「あなたと二人きり(We are all alone)」という歌詞中の言葉を踏まえると、私たち→ 「私とあなた」の 「あなた」 に言っているととれるからだ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

2nd Time Around – Tuxedo 和訳と紹介

Texudo ’70〜’80年代を感じさせるソウル・ディスコチューン

texedo-2
「また始められるのなら、俺たちはきっとうまくいく。」

サウンドについて
全体的に ’70 〜 ’80年代 のソウル・ディスコ風のサウンド、楽曲構成だ。ベースラインの緩急がいい味を出していると思う。面白いと思ったのはイントロ。イントロのシンセ音だけ、なんとなく現代っぽくないですか?

歌詞について
歌詞もサウンド同様、強気な雰囲気だ。2ndアルバムのリード曲ということで「2nd Time Around」というタイトル、テーマにしたんだろうか。一度ダメになった恋を再び手に入れようとする歌詞だ。しかも、めっちゃ自信満々。曲の雰囲気に忠実だなあ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

The Cure – Lady Gaga 和訳と紹介

Lady Gaga 慈愛に満ちたバースと、力強いサビが印象的なバラード

lady-gaga-the-cure

「薬が見つからないのなら、愛で治してあげる。」

サウンドについて
まず歌が最高だ。Aメロ、Bメロをとても優しく歌って、サビを力強く歌う。Aメロ、Bメロの歌詞はものすごく甘やかしているような歌詞、サビの歌詞は「大丈夫だって言われても、とにかくあなたを癒す」というような強引な優しさ。サウンドについても、いくらでも語れてしまう。特に一つ取り上げるならBメロだろう。特に一番のBメロ。Aメロのビートを作っていたフィンガースナップや、アタックの強いシンセが消えて、ギターがビートを担う。ちょうど真ん中でバスドラムが入ってきて、小刻みに大きくなったり、小さくなったりを繰り返すスネアの連打。サビに向けて気持ちを盛り上げてくれる。

歌詞について
異性へのラブソングというより、子供に向けたラブソングのような印象だ。レディ・ガガ、子供は3人欲しいとか言ってた気がするけど、まだ作らないのかなあ。歌詞の内容は、上で書かれてしまったが、Aメロ、Bメロの甘やかし具合と、サビの強引さがとても面白い。レディ・ガガは強引なくらいに人を支えてあげようとする歌が似合いますね。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Ever Since New York – Harry Styles 和訳と紹介

Harry Styles 、U2のような広がりを感じさせるサウンドのミドルテンポ・バラード

harry-styles
「祈ってるんだ。ニューヨークの頃からずっと。」

サウンドについて
ビートの刻みが、シンバルでなくてタムで刻んでいると、なんとなく壮大な雰囲気になるようなあと思う。アコースティックギターが中心のサウンドで、サビのコーラスの厚みもいい感じだ。恐らくこのライブアレンジはフルコーラスではないだろう。曲がもう少し長くなれば、もっとすごい盛り上げ方ができるはずだ。アルバムでの曲順も最後の方だし。。正式リリース後に書き直そうと思います。今回は新曲なので、VEVOの公式動画を張っておきました。

歌詞について
「俺がまだ知らないこと(Tell me something I don’t alraedy know)」とは、よりを戻せるような奇跡のことだろうか。それとも歌詞中に出てくる「もうおしまい。君からそれだけ聞ければ十分だ(almost over, that’s enough from you)」という言葉だろうか。切り替えられない恋の歌詞は、やはりテイラー・スウィフトのことを歌ってるんだろうなと。ニューヨークは①ハリーとテイラーのデートが目撃されたのがニューヨーク②テイラーの楽曲に “welcome to newyork” という楽曲があるなど、所縁がある。やはり、これはフルコーラスではないと思っているので、正式リリースでどんな文章が加えられるのか楽しみだ。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Look What You’ve Done – Jet 和訳と紹介

Jet 史上最高にメロディの美しいラブバラード

get-born

「君のしたことを見てごらんよ」

サウンドについて
ジョン・レノン風のピアノ伴奏だ。イマジンに比べて曲のスケールは小さいが、似た雰囲気を漂わせている。シンプルながら非常に美しいサウンドと優しい歌メロが最高だ。個人的にJETらしさを感じるのは、サビの Ⅵ♭ → Ⅶ♭ → Ⅰ の進行。いかにもロックンロールらしい響きがする進行を、バラードの中にも組み込むところに、ロックンロールへの愛情を感じる。

歌詞について
サウンドから想像つかなかった人も多いんじゃないだろうか。「君は全ての人を馬鹿にした」 と責めるような歌詞になっている。これは想像だが、尖っていた昔の自分に対して歌っているのではないだろうか。もしくは自分に取り憑いたロックンロールに対して。自分のことを「君」と歌うことはロックミュージックでは少なくない。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

カテゴリー JET

Are You Gonna Be My Girl ? – Jet 和訳と紹介

Jet 再結成してた。。iPodのCM曲にもなった代表曲。

get-born

「俺の女にならないか?」

サウンドについて
私は当時、ガレージっぽいロックンロールを心底愛していたので、どハマりしました。リフのインパクトがとにかく強烈。何も語ってはいけない気がする。ロックンロールに理屈はいらないのですね。。

歌詞について
強気なロックンロールの歌詞。強気なのは男だけでなく、口説こうとしている女も強気だ。イケてる女を口説こうとするロックンロールのテンプレートのような歌詞だ。Aメロに登場する「get your kicks」という言葉はロックンロールの古典 “Root 66” でも用いられている。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

カテゴリー JET

You Look Good – Lady Antebellum 和訳と紹介

Lady Antebellum 長いパッセージの目立つツイン・ボーカル・サザンロック

lady-antebellum

「ハリウッドのカメラみたいに みんなが君を見つめている」

サウンドについて
とても泥臭いサザンロックで、こういうジャンルで語るべきことは新しいとか新鮮とかじゃない。ミドルテンポの泥臭いロック・ミュージックが好きなら必ず楽しめるハズだ。語るとすれば、ボーカルラインの一息が長い。4小節のメロディラインって実は少しだけ珍しい。

歌詞について
“You look so good” ってタイトルから想像できるように、伝統芸のようなロックンロール・リリックだ。男女のツインボーカルがいい感じだ。同じ歌詞でも男性が歌う場合と、女性が歌う場合ではニュアンスや意味合いが変わって聞こえる。因みに、2番頭の 2 the 9s はプリンスの引用かな?

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

Body Like A Back Road – Sam Hunt 和訳と紹介

Sam Hunt スタイリッシュなカントリーソングが渋い

sam-hunt

「慣れた田舎道のように彼女を知り尽くしているんだ」

サウンドについて
カントリーやサザンロックのサウンド。スタイリッシュな雰囲気はビートが打ち込みだからだろう。隙間が意識された、良くも悪くも無駄のないビートがイマっぽい感じを生み出している。イントロの口笛の音もかっこいい。エレクトロ全盛の中でも、こういう雰囲気の曲も人気があるのはなんだか嬉しい。

歌詞について
女の子を何かに例えるのは昔からロックの手法だ。「馴染んだ田舎道」ってなかなかクールなチョイスだと思う。あと、古いロックンロールを連想させる単語を多用している。「キャデラック」「ブルー・ジーンズ」「天国へのハイウェイ」… 古いロックをルーツにもつミュージシャンはよく使うが、「馴染んでいる」という意味も込めて多用したのだろうか。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む

White Tiger – Izzy Bizu 和訳と紹介

Izzy Bizu 今時ポップスに漂うサイケの雰囲気

izzy-bizu

「あなたは私のホワイトタイガー」

サウンドについて
最近のポップスは音に隙間が多い。ハンドクラップをベースにした導入部から、サビ前に一回ピアノと歌のみ → ベースとドラムが入るといった、エレクトロ系でよくある楽曲展開。だけどCメロ (でいいのか?) の癖が強い。歪んだギターとスローで跳ねたビートがサイケデリックな雰囲気を感じさせる。イギリスの音楽っぽいなーと。

歌詞について
なんでホワイト・タイガーなんだろう。希少種らしいです。中国でも白虎って崇められてるし、インドの方でもそうらしい。インタビューとか色々見る感じ、結構尖った性格をしているイメージ。歌詞はそれほど心打たれなかったです。。

それでは和訳をどうぞ。

続きを読む