My Heart Is Full – Norah Jones 和訳と紹介

Norah Jones 展開、メロディ一切なし。文学的な詩を伝えるためだけの歌。

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「私の心は満たされている。私には見える。」

サウンドについて
同じようなメロディラインを少しずつ盛り上げながら、ずっと歌い続ける歌。やってることはほとんどオルタナティヴロックと変わらない、というかよくある手法ですよね。まあ、ノラ・ジョーンズは別名義でオルタナティヴロックのギターボーカルやってるし、引き出しの一つだったんでしょう。詩の構成、メッセージにあっているいい楽曲だと思います。

歌詞について
ノラ・ジョーンズに何があったんでしょうね。。ジョン・レノンやオノ・ヨーコが書きそうな詩ですね。解説とかしないほうがいいタイプの詩ですね。心の弱いところや、隠しているところや、揺らぎを突っつかれているような気分になります。この詩を突きつけられて、みなさんがどんな気分になったのかを知りたいです。

それでは和訳をどうぞ。

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Like I Do ft. GoldLink – Christina Aguilera 和訳と紹介

Christina Aguilera 愛のラップに対するアンサー。

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「あなたにはできない、私のように完璧に。あなたには高嶺の花よ。」

サウンドについて
フルートのような音の軽快なリフ、硬いエレピのコードと軽い音のビート、そしてGoldLinkのラップで始まる。ラップが一人しきり終わったあとは、Christina Aguileraの歌がずっと続く。歌のリズム感がとても気持ちいい。何より、ブリッジの歌が最高すぎますね。メインボーカルとバックボーカルの掛け合い、メロディラインや歌い回しが最高にかっこいいです。そのあと男女混声のバースもかっこいいですね。

歌詞について
女を口説こうとする男。だけど女は、あなたのお金はいらない。あなたよりずっとうまくできる。あなたは喋りすぎ。あなたはリスペクトがない。あなたには高嶺の花、、。全然靡かないですね。。かっこいい。男パートが冒頭の一回だけで終わるのが、構成としてうまいですね。ラブソングの雰囲気かと思いきや、全然口説けなかった不意をついて、つきまくる感じ。あと音楽好きとして外していけないのは、プレコーラスの一節 “We can Marvin Gaye and get it on” 。マーヴィン・ゲイの Let’s Get It On という有名な曲の引用です。曲の内容は、生まれたままの姿で愛し合おう、です。

それでは和訳をどうぞ。

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Star Treatment – Arctic Monkeys 和訳と紹介

Arctic Monkeys スローなインディサウンドに乗せて、語りまくる。

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「星のおもてなしだよ。」

サウンドについて
歌というより、語りですね。ずーっと地に足がつかないようなサウンドを鳴らしながら、ひたすら語りまくる。不思議な装飾音や、ブレイク、歌の符割り、、。何一つ整然としていない様子が、歌詞の整然としない気持ち、不安感などを引き立てていますね。

歌詞について
正直、あまりに詩的ではっきりとはわからないんですけど、思考や感情の堂々巡りや、意味のなさそうなことが急に気になったり、叶わない願望だったり、夢だったり、現実だったり、自己嫌悪だったり。不安だったり、虚無感だったり、そんなマイナスな気持ちで空を眺めている歌のような気がします。星がおもてなしをしてくれるんですね。Treatmentには治療的な意味もあるので、星に癒しを感じている歌なんですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Low – Lenny Kravitz 和訳と紹介

Lenny Kravitz マイケル・ジャクソンをオマージュしたファンク・ナンバー。

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「俺を受け入れないでくれ。俺を拒絶するために。」

サウンドについて
なんだかビリー・ジーンっぽい、、と思ってたら、マイケル・ジャクソンの声をサンプリングしていますね。多分CMで使われてたロック調の曲が一番有名だと思うけど、最新作はほとんどがファンクらしいです。Pファンクらへんの、往年のファンク・スターたちがこぞって参加しているとか。楽しみですね。

歌詞について
いい意味で古臭い男らしい感じですね。私の訳し方の問題かもしれませんけど。スライとかと雰囲気がにた男臭さだと思いました。サウンドとバッチリあってるのではないでしょうか。サビですが、ポリシーに反してかなり意訳しちゃいました。。すみません。。原詩は “Don’t lift me up to turn me down” です。lift me up は持ち上げる、 turn me down は上から下に落とすみたいな訳をつけられると思うのですけど、turn me down で、「拒絶される」という寛容的な言い回しがあって。「拒絶される」と下に落とすの掛詞で、lift me upってフレーズが使われているのだと解釈しました。

それでは和訳をどうぞ。

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Miracle – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches リフがヘビーでクール。奇跡を探す歌。

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「奇跡は求めてない。だけど、もしも奇跡を感じたら教えてくれるかな?」

サウンドについて
結構クラブ系に寄っていった楽曲だと思いました。Bメロがなくて、リフがサビみたいな構成はEDMから続くクラブ系のエレクトロポップスの定番構成ですね。リフもブレイクがバッチリ決まっていて、ロックっぽいコード進行がハマっていますね。でもやっぱり音色はChvrchesなんですよね。エレクトロ系で音色にここまで印象があるの、すごい強みだと思う。

歌詞について
「奇跡は求めてない」なんて言うくせに、曲中ずーっと求めてますね。暗闇の空に天使を探してるし。綺麗な表現ですね。「堂々と矛盾する」歌詞は、何度か書いてますけど、私の好きパターンの一つです。ちゃんと思いが込められて書かれていれば、一気に感じさせられる感情が大きくなりますよね。奇跡を求めてるなんて言いたくないけど、この愛を奇跡だと思っていて。だけど自分だけじゃなくて、相手にも自然に感じて嬉しいですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Forever – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 軽快な曲に乗せて歌う、深い後悔の歌。

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「いつでもあの夜を後悔する。あなたに言った、憎む、永遠に。」

サウンドについて
アルバム中でも特にアップテンポでポップな曲です。サビの “Forever” の繰り返しとか、本当に明るく、かっこよく聞こえますよね。暗い歌詞を明るいサウンドに乗せるパターンです。重々しい歌にするより、ずっと聴きやすいし、場合によってはスッと胸に入ってきます。言葉も少し別の角度から見えたりします。ポップスの面白いところですね。

歌詞について
バースでは今の気持ちを歌います。許されたくもない。信じてほしくもない。そして、忘れたくもない。プレコーラスでは、後悔していることを歌い、サビで後悔が溢れ出て止まらないかのように、”Forever” を繰り返しています。だけど、喧嘩して、傷つけて、嫌われてしまったらできることなんてないんですよね。何をしても、相手には「多すぎる」。むやみに取り繕って、さらに傷つけるより、何もしないのが正解なんでしょうね。寂しいですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Deliverance – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches ロー・ボイスが響き渡るクールなエレクトロポップス。

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「私の目を見て、何か言いたくなったら。私の目を見て、伝わるように。」

サウンドについて
なんだか神秘的な雰囲気がする曲ですね。使ってる音色は他とあまり変わらないのに。ディレイとか、サビの高音のアルペジエーターとかかなあ。ローレン・メイベリーの低い声がいい!歌メロもワンフレーズが長いメロディが多くて面白いですね。構成もだいぶ洗練されてきて、Bメロはまさにサビの前って感じが出てますね。だけど、やっぱり音色もメロディもChvrches色がすごく出ててかっこいいです。

歌詞について
歌詞もなんだか神秘的。どういう歌なんだろう。1番のバースは自分を見失わないように気をつけるように歌っていて、2番のバースは真剣に向き合う私を信じてって歌っていますね。いろんな物事に逃げずに向き合ってっていうことなのかな。2番のバースの歌詞好きです。真剣に向き合う優しさ。強い人だと感じさせるけど、嫌われたいわけじゃないから、「信じてほしい」んですね。真剣に向き合っている人がいたら、投げやりに好きになったり嫌いになるんじゃなくて、真剣に向き合いたいですね。

それでは和訳をどうぞ。

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Gun – Chvrches 和訳と紹介

Chvrches 進歩的な雰囲気のする、レトロサウンドのエレクトロポップス。

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「逃げた方がいいわ。あなたを撃ち抜く銃になるの。」

サウンドについて
個人的にChvrchesで一番好きな曲です。雰囲気が普通のポップスじゃないです。ビート、サウンド、メロディどれをとっても他に類を見ないバンドなんですけど、この曲に関してはコード進行に癖がありますね。普通のポップスの気持ちいいところをことごとく外してくる、1小節目に欲しい音を3小節目に持ってきたり、、。とにかく濃すぎて聞いていて絶対に飽きません。ローレン・メイベリーの歌声も素晴らしいですよね。

歌詞について
ローレン・メイベリーのキャラクターにあってる歌詞ですね。解説で汚したくないくらい好きな歌詞です。。「逃げて」「隠れて」って言葉が印象的ですね。余裕というか、クールというか。それでいて強い恋心も表現されている歌詞。Bメロはちょっと可愛いですね。銃になるなんて、どういう気持ちで書いたんだろう。かっこいいよなあ。

それでは和訳をどうぞ。

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Almost Love – Sabrina Carpenter 和訳と紹介

Sabrina Carpenter 火遊びと愛の間。ダンサブルなミドルテンポビート。

 

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「”ほとんど”愛。 だけど愛になれるわ。」

サウンドについて
ダンサブルなビートがダラーっと続いていく。サビでは若干のコード展開もあるけれど、それでも基本的に平坦でなテンションで進んでいきます。やっぱりクラブで聞いたらめちゃ気持ちいいタイプですね。びっくりしたのが、最後のサビ。急にメロディアスな雰囲気になりましたね。やっぱり歌がうまいですねー。最後だけなのがもったいないくらい。笑

歌詞について
almost = ほとんど。つまり、almost loveは愛ではありません。二人の間には壁があって、彼は躊躇っている様子。「きっと愛になるから」と彼に迫っている歌です。バースの歌詞が詩的でとても好きです。「あなたを独り占めにしたい気持ち」を伝える為に、4行使ってるんですよ。どの喩えも完璧な気持ちを表せないから、いくつも並べて行間を伝えるのが詩ですよね。

それでは和訳をどうぞ。

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Deep End – Daughtry 和訳と紹介

Daughtry スケールが大きいエモーショナルなバラード。

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「一番深いところまで突き進んでいく。怖くはないさ。」

サウンドについて
ゆったりとしたビート、強く響く重低音、強くかかったリバーブ。壮大なスケールを感じますね。デビューしたのも十年くらい前ですよね?結構派手な時代だったと思うし、エレクトロ全盛の今聴くと、懐かしくていいですね。私はこういう音楽結構好きです。あんまり聞かなくなっちゃいましたけどねー。2番以降、意外とビートは細かくリズム出してるのが面白いです。

歌詞について
かっこいい!スタジアム感とでも言うんでしょうか。シンプルでかっこいい言葉をたくさん使っているのがいいです。「等身大の私」だったり、「感情」や「思想」を歌うのもいいけど、何も特別なことは言わないけど、言葉の節々に現れるスケール感、そして恐れない姿勢と「君」を歌うのが、スタジアムで歌うスター感があって好きです。

それでは和訳をどうぞ。

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